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「うつ病を体験した精神科医の処方せん」

図書館っていいと思いませんか?

無料だし、混雑していないし、静かだし、本はたくさん置いてあるし。

さらに、私が行っている図書館はフロアにソファーも置いてあるので、借りた本をソファーでくつろぎながら、読めたりします。

自動販売機もあるので、飲み物もお金を払えば好きなだけ飲めるし。

そういうわけで、私の日中の過ごし方の一つに、図書館通いがあります。

決して、観葉植物ばっかり触っているわけじゃないですよ!!






今回、紹介するのは、その図書館で借りてきた本です。

うつ病を体験された精神科医(蟻塚亮二さん)が書いた本です。

うつ病本は、

1.患者や患者の家族の体験記

2.精神科医が書いたうつ病の説明と対処方法

の2つに分かれると思います。

1の体験記は、「うん、分かる分かる」という共感や、身近な感じを持てる一方で、どうしても専門的知識に欠ける部分があります。

2の精神科医が書いたものだと、専門性は高いものの、難しかったり、患者の気持ちにたててないものが多いと思います(そうじゃないのもありますよ、もちろん)。

でも、この本の作者は、精神科医で、うつ病経験者。

両方の気持ちが分かっているため、バランスが取れた本です。

(実は、もう1冊、うつ病を体験した精神科医の本を知っていますが、内容がどうも作り話っぽいので、紹介しません。だって、設定が村上春樹さんの小説「ノルウエイの森」にそっくりで、春樹さんもどきの文体なんですもん・・・)

では、さっそく本の概要を。

タイトル:うつ病を体験した精神科医の処方せん

出版社:大月書店

価格:1,500円と消費税

内容概要:1章(なぜ、うつ病になるのか)、2章(うつ病は非常につらい)、3章(うつ病からの回復術)

といった感じです。






通常の文字の大きさで、文章は多いです。

それでも、非常に読みやすい。

ところどころで、つまらない冗談が入っていたり、文章自体が軽いので、さくさく読めます。

でも、専門的な視点もきっちり入っていますよ。

私が気に入ったところを紹介しますね。





まず、一つ目。

「絶対的価値」と「相対的価値」の話。

言葉自体は難しそうですが、内容はすごく簡単です。

2つの例をあげて説明してくれていますが、1つの例を紹介します。

(美人が池に近寄ったら、鯉が逃げた。ひどい不美人が池に近寄っても、鯉が逃げた。)

人間から見たら美人かどうかは気になるけど、鯉から見たら人間が怖い、顔なんて関係ない。

つまり、世の中に絶対的な価値観というものは存在しない。

なのに、うつ病にかかる人は、絶対的な自分を追い込むマジメな価値観を持っている。

そうじゃなくて、物事を相対的に見ること(物事をいろんな視点から見ること)が、大切なんじゃないか、と提案しています。

これは、その通りかなあ、と思いました。

自分で勝手に、「仕事は一生懸命、最後までやるものだ!」「社会貢献するのが大事だ!」「家事ができなきゃ主婦じゃない!」「お金持ちが偉い!」みたいな価値観にがんじがらめになっていることが多いと思います。

私もそういう部分はあります。

しかし、たかが価値観。

本当に、絶対的なものが存在すると言えるんでしょうか。

よくよく考えてみると、言えませんよね。

単なる思い込みか、社会によって与えられた価値観に過ぎませんよね。






いや、言える! 私の価値観は絶対だ! と断言できる方のために、2つ目。

「低空飛行と無責任とトンズラ」

これは、もうそのままです。

100%の力で生きる必要はない、60%の力でいいよ、と言ってくれています。

そのためには、責任感溢れる人間ではいけない、無責任になりましょう、トンズラしましょうと言っています。

うつ病になった人は、これを意識してやりましょうと提案しています。

詳しくは、本を読んでもらいたいんですが、ここまで無責任でいいの? っていう無責任な例が出てきます。

肩に入った力が、すっと取れますよ。






最後に、3つ目。

日本はうつ病が生まれやすい社会だということを、精神科医の視点で説明しています。

これは、少し難しいですが、読んでみるとなるほどな、と思えるはずです。

いろいろと考えさせられる内容ですよ。

少し元気が出てきた方はここもぜひ読んでください。






まだまだ、紹介しきれていない部分もありますが、活字を読む力が出てきた方にとってはいい本だと思います。

よかったら、読んでみてくださいね。

現在の所、「うつ病を体験した精神科医の処方せん」は「ぽとすのうつ病本ランキング」で、堂々の1位です。

あ、でも、この前紹介した「「心の病」なんかない。」もいい本だったなあ。

まあ、どちらもいい本ということで、両方1位にしときましょう。

ついでに、「こんなツレでゴメンナサイ。」も1位で。

なんだか、ぐだぐだですが、これで紹介は終わりです~




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コメント

ん~~。。。。読んでみたくなったぞ^^

ただわが町は図書館がない(泣)買うのはちょっと、お金が・・・・

なので、隣町の図書館に行って読んできま~す^^;

投稿: とし@宮城 | 2008年6月18日 (水) 20時18分

ぽとす様が紹介なさっている本、かかりつけの心療内科の待合室に置いてありました。
専門家でかつ当事者というので、すごく勇気付けられました。
「低空飛行」という言葉、私もすごく気に入っています。

投稿: 熊五郎 | 2008年6月18日 (水) 21時06分

医師であり作家の南木佳士さんの本も良いですよ
作者自身パニック障害・うつ病だったので…
芥川賞受賞していて、小説家としてもとても才能のある方です

投稿: honnohonno | 2008年6月19日 (木) 00時51分

読みたくなった~ぽとすさん、紹介上手ですね。

しばらく図書館いってないなぁ。
図書館も行きたくなった。

近所の図書館探してみよう。

投稿: J | 2008年6月19日 (木) 11時22分

絶対的価値観と相対的価値観についてのアンチテーゼです。
確かに、精神科医がおっしゃられていることはそのとおりです。
ただ、「価値観」の定義が問題だと考えます。
この精神科医の場合、価値観を「思い込み」と定義しているようですが、私は「自分の持つ判断基準」と解釈しています。
前者の場合、相対的な方がいいですが、後者の場合、絶対的でも相対的でもなく、「柔軟な」価値観が必要と考えます。
相対的であることと、柔軟さの違いは自分自身の判断で行動するか否かにあります。
相対的であることの危うさは、自分自身を見失うことです。

だから私の結論は、絶対的でもなく、相対的でもない価値観を持つこと、ということです。

投稿: まさ@茨木 | 2008年6月19日 (木) 17時45分

ぽとすさん、こんばんは。
本を読んで、素敵な本に出会った時の
幸福感はいいものですよね。
私も、みなさんの本の紹介を読んで、
あれもこれも読みたいと思ってるのですが
集中力が続きません。
図書館に行こうかなー。
本に囲まれて、図書館で読むなら、集中できそうです^^

投稿: あおぞら | 2008年6月19日 (木) 19時08分

ぽとすさん、こんばんは〜。
ぽとすさんは勉強熱心ですね。
またまた興味の引く本を紹介してくれてありがとうございます。
ほんと、読みたくなった。
思い切って勝っちゃおうかな。
なんせ、読むのがものすごく遅いので・・・(笑)
ツレさんの本は、ようやく先日読み終わりました〜。
楽しい本ですよね。

投稿: ぼく | 2008年6月19日 (木) 22時24分

>とし@宮城さん

図書館がないんですか。
ちょっと不便ですね。
隣町の図書館に置いてあるといいですね。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時29分

>熊五郎さん

病院で読まれたんですね。
低空飛行という言葉も気が楽になりますよね。
僕は、この本が気にいったので、買おうかなと思ってます。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時31分

> honnohonnoさん

情報ありがとうございます。
今度図書館に行った時に、読んでみようと思います。

honnohonnoさんは、本に詳しいんですね。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時32分

>Jさん

最近の図書館は、ネットで書籍検索できるところがほとんどなので、行く前に調べるのがいいと思いますよ。

図書館はなにより、ただで時間をすごせるのがいいですよ。
他にこんな場所はないです。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時34分

>まさ@茨木さん

価値観=「思い込み」としたのは、著者ではなく、僕の感想です。
本の紹介と、感想を分けて書けばよかったですね。

本では、自分自身の判断というところまでは、踏み込んでいませんでした(僕の読む力がなかっただけかもしれませんけど)。
うつ病の人の気持ちを和らげるために、という感じでかかれていました。

ただ、まさ@茨木さんのおっしゃるように、自分で「柔軟に」対応できるのが、ストレスに対するいい方法であると思います。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時42分

>あおぞらさん

本を読むのはけっこう集中力がいりますよね。
僕もどんな本でも読めるというわけじゃないです。
ぺらぺらとページをめくってみて、フィーリングがありそうな
本だけを読むようにしています。

図書館は、静かなのでたとえ本が読めなくても、
ぼんやりしたり、昼寝をするのにちょうどいいですよ。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時44分

>ぼくさん

僕は、この本が気に入ったので、買おうかなと思ってます。
手元に置いておきたい本です。
この本に合う合わないはあると思いますが、
僕の場合、読んでいてすごく気が楽になりました。

よかったら、読んでみてください。

投稿: ぽとす | 2008年6月20日 (金) 09時46分

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